もうはたらくな 宮沢賢治より引用
もうはたらくな
レーキを投げろ
この半月の曇天と
今朝のはげしい雷雨のために
おれが肥料を設計し
責任のあるみんなの稲が
次から次へと倒れたのだ
稲が次々倒れたのだ
働くことの卑怯なときが
工場ばかりにあるのでない
ことにむちゃくちゃはたらいて
不安をまぎらかさうとする、
卑しいことだ
・・・・・けれどもああまたあたらしく
西には黒い死の群像が湧きあがる
春にはそれは、
恋愛自身とさへも云ひ
考えられていたではないか・・・・・
さあ一ぺん帰って
測候所へ電話をかけ
すっかりぬれる支度をし
頭を堅く縛って出て
青ざめてこはばったたくさんの顔に
一人づつぶっつかって
火のついたやうにはげまして行け
どんな手段を用いても
弁償すると答えてあるけ ー花と修羅より
☆宮沢賢治は強い人です。強いから純粋な心を保てたのだと思います。
不安に振り回され大変だ大変だと、自分の心、他人の心を顧みず、むちゃくちゃに仕事をする卑怯、
それに気がついている人が一体どれだけいるでしょうか。
これからの世界は、こうした卑怯と戦いながら生きる勇気が必要なのだ、と感じさせられました。レーキ・・・熊手形の金属製農耕具
ここまで
最近、少しだけ宮沢賢治を見直し始めています。
小説のほとんど読まない私ですが、
詩は近くにあるような気がします。
自分の為に生きて何が悪い。
自分のことも大切にできないで、
誰を守れるというのか。
お金のならない労働に専念して何が悪い。
お金がもらえないのならば
あっさりとやめてしまうような仕事なら、
何のために働いているのか。
八百長をして何が悪い。
誰にも迷惑をかけていないのに。
そうやって力士を縛るのは誰か。
この世の中はもっと悪質な八百長で溢れているというのに。
その1勝が出来なかった結果の給料は0円だというのに。
白骨温泉に粉を入れて何が悪い。
え?信じて入った人を騙すからって?
何を信じているの。
温泉って感じるものじゃないの?
気がつかなかったのならもはやその人にとって
同じではないのか?
我々は、一体何を求めているのだろう。
本物と呼ばれるものが偽物で、
偽物ほど本物をよく表しているものはないのではないか。
偽物を排除すれば、本当に本物だけが残るのか?
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